「矛を下ろせ」…

ある人によく言われました。

その人は、政界にも財界にも顔がきく大きな大きな方でした。社員やご家族には大声で怒鳴ることはありましたが、私を怒鳴ることは一度もありませんでした。私はどんなことで矛を上げたのかは忘れましたが、よく怒ってました。

「矛を下ろせ」…とその人が

静かに何度も言うので、

私はそのうち笑って、そうして言いました。

「怒っているときは何も楽しくなかったです。やっぱり仲良く笑っている方が楽しいです。」

その人は笑って

「そうやろ？」…って言ってました。

もし、その人が私と一緒になって矛を上げたら…

矛と矛がぶつかって、二人共が大きな怪我をしたでしょう。お互いにいつまでもつまらない時間を過ごしていたでしょうね。

喜怒哀楽はあって当然で、怒りを我慢することはなくて、怒りを伝えることも必要ですが、

私はそんな経験があって、

振り上げた矛は、何かキッカケを作り下ろすようにしています。

矛を振り上げている人には、同じように振り上げないようにしています。

自分が楽しくないから、負けても構いません。