忘れられない後悔
娘がいなくなって、一人になった年だったかな…
うちの隣は空家で毎年春になると、野良ちゃんがガレージに入る門柱の上で日向ぼっこをしてました。その年は大きな猫が2匹と仔猫が1匹…
私は毎日二階の窓からその様子を見てました。ご飯はあげませんでした。うちの家だけの問題じゃなくなるので…
ですが、ニャンコ達がうちの庭に落としたウンチは捨ててました。これぐらいしかしてやれない…そんな気持ちでした。
ある日、仕事に行こうと玄関を開けたら大きな猫が1匹玄関の前にいました。私の顔をじっと見て逃げないんです。すると、仔猫がやってきました。仔猫は目ヤニが酷くてどうしよう…と思いました。仕事に行かなきゃならないし、飼ってあげれないし…
大きな猫に「ごめんね、飼ってあげられないんだよ」って言って急いで仕事に行きました。
そのときは、また明日も来るだろうし明後日も来るだろうから、時間があるときに病院に連れて行けばいいと思っていたんです。
ところが…
それからニャンコは来ることはありませんでした。翌年も…翌々年も…
あんなに楽しそうに、気持ちよさそうに日向ぼっこをしていたのに。
あれから、お隣は相変わらず空家です。
どんどん廃墟化して、手入れされた庭は荒れ放題、ニャンコも二度と来ることはありませんでした。
娘がいたときは毎年春になると、猫の泣き声がリビングまで聞こえ二人で笑っていたのですが…
ずっとずっと、可哀想なことをしたと忘れたことはありません。あのときは、もう動物は無理だと思っていたんです。今も、ずーっと後悔しています。酷いことをしてごめんね。
晩ご飯は八幡巻きですが、食事の直前に娘の写真の紐が切れて落ちてしまいました。
なんだか…胸騒ぎがします。